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TBSホールディングス、WACULをTOBで子会社化

TBSホールディングスは、マーケティングDX支援を手がけるWACUL(ワカル)のノウハウを取り込み、同社が2023年10月に提供を開始したIDサービス「TBSグループID」のデータ分析機能およびグループ横断的なマーケティング戦略の強化を図る。これに伴い、WACUL株式に対してTOB(株式公開買い付け)を実施する。

一方、WACULはTBSホールディングスとの連携により、グループファイナンスの活用による財務基盤の強化を見込んでいる。

買付価格は1株あたり502円で、TOB公表前営業日の終値(268円)に対し87.31%のプレミアムを付けた。WACULはTOBに賛同の意見を表明しているが、応募の可否は株主の判断に委ねる方針。TOBが成立した場合、WACULは東証グロース市場からの上場廃止となる見通し。

買付予定株数は778万8,340株で、下限は518万200株(所有割合66.51%)。買付代金は約39億円を見込む。

買付期間は2025年4月11日から5月29日までの32営業日で、決済の開始日は6月5日を予定。公開買付代理人は東海東京証券が務める。

WACULは2010年に設立され、デジタルマーケティングのコンサルティングやアクセス解析レポート、SEO対策、広告運用代行、人材マッチングなど多様なサービスを展開。2021年3月に東証マザーズ市場に上場し、2022年4月に東証グロース市場へ移行している。