加賀電子、協栄産業をTOBで子会社化

エレクトロニクス関連商社の加賀電子株式会社は、株式会社協栄産業の完全子会社化を目的とした株式公開買付け(TOB)を実施することを発表しました。これにより、両社の製品ラインアップの相互補完を通じて、半導体・電子部品分野における事業基盤の強化と販売拡大を目指します。
加賀電子は現在、協栄産業の株式9.31%を保有しており、今回のTOBおよび協栄産業による自己株式の取得などを経て、同社を完全子会社化する計画です。
協栄産業は1947年の設立以来、半導体製品、電子デバイス部品、産業機器システム、システム開発、プリント配線板など幅広い事業を展開しており、電子機器分野において確かな実績と技術力を有しています。
TOBにおける買付価格は1株あたり3950円で、公表前営業日終値(2216円)に対して78.25%のプレミアムが設定されています。買付予定株数は220万2541株で、買付下限は保有割合39%に相当する118万7442株。買付期間は2025年6月2日から7月11日までの30営業日で、決済開始日は7月18日を予定。公開買付代理人はSBI証券が務めます。
なお、協栄産業は本TOBに賛同を表明しており、筆頭株主である三菱電機からの自己株式取得を含めた一連の取引により、総取得額は約107億円となる見込みです。
本件を通じて加賀電子は、エレクトロニクス分野におけるグループの総合力をさらに高め、持続的な成長を推進していく方針です。