オリックス、アイネットをTOBで完全子会社化

オリックスは、情報システムの保守・運用やクラウドサービスを手がけるアイネットをTOB(株式公開買い付け)により完全子会社化する。アイネットが保有するデータセンターやクラウド事業、DX(デジタルトランスフォーメーション)、宇宙関連事業と、オリックスグループの事業ノウハウや基盤、取引ネットワークを融合させ、グループ全体の企業価値向上を目指す。

アイネットはTOBに賛同しており、株主に応募を推奨している。TOB成立後、アイネットは東証プライム市場から上場廃止となる予定。

買付主体はオリックス傘下のOFI・01(東京都港区)。1株あたり買付価格は2530円で、公表前営業日の終値1648円に対して53.52%のプレミアムを付与する。買付予定株数は1525万7622株で、下限は所有割合66.67%にあたる1017万1800株。買付代金は約386億円。買付期間は2025年10月3日から11月17日までの30営業日で、決済は11月25日に開始予定。公開買付代理人はSBI証券が務める。

アイネットは1971年にフジコンサルトとして創業し、サービスステーション事務の合理化を目的として設立。1991年に日本コンピュータ開発と合併してアイネットに商号変更。1997年に東証2部へ上場、2006年に東証1部へ、2022年4月には東証プライム市場へ移行している。