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牧野フライス製作所、MBKパートナーズによるTOBで非公開化

工作機械大手の牧野フライス製作所は、アジア系投資ファンドMBKパートナーズの完全子会社となる方針を固めた。これにより、同社は東京証券取引所プライム市場から上場を廃止し、株式の非公開化を目指す。

牧野は、2025年5月にニデック<6594>による敵対的TOBを拒否したばかり。今回は、MBKによるTOBに対して正式に賛同を表明し、株主にも応募を推奨している。

MBK傘下のMMホールディングス合同会社が実施する今回のTOBでは、1株あたり1万1,751円で買い付けを行う。これはTOB公表前営業日の終値(1万1,210円)に対して約4.8%のプレミアムを上乗せした価格で、ニデックが提示していた買付価格(1万1,000円)を6.8%上回る水準となる。

買付予定株数は2,338万8,434株で、下限は所有割合66.67%に相当する1,559万2,300株。下限に届かない場合、TOBは不成立となる。買付代金は最大で約2,748億円を見込む。

TOB開始は2025年12月上旬を予定し、買付期間は20営業日。公開買付代理人はみずほ証券が務める。

TOB成立後は株式併合などの手続きにより完全子会社化を実施。非上場企業として、MBKの支援のもとで中長期的な経営戦略を推進する方針だ。