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アールビバンがMBO、株式非公開化へ

版画の展示販売を手がけるアールビバンは、需要の変化に対応するため株式を非公開化する。新ジャンルのアーティスト発掘や取り扱い作品の多様化、オンライン販売強化を機動的に進めるのが狙い。経営陣によるMBOの一環として、野澤克巳会長兼社長が設立したOrsay(東京都品川区)がTOB(株式公開買付)を実施する。

TOBの買付価格は1株1670円で、公表前日の終値(1100円)に51.82%のプレミアムを加えた。買付予定数は602万2771株で、総額は約101億円。下限は所有割合32.80%に相当する298万7200株。買付期間は2025年9月1日~10月15日(30営業日)で、決済開始日は10月22日。公開買付代理人はみずほ証券、復代理人は楽天証券が務める。

野澤社長とその資産管理会社が保有する株式36.17%については応募せず、TOB成立後に株式交換を実施。アールビバンの完全親会社となるOrsayの株式を野澤氏側が保有する形となる。

アールビバンは1984年に現代版画の販売を目的に設立。1996年に株式を店頭登録し、2004年にジャスダック市場へ上場、2022年4月に東証スタンダード市場へ移行していた。