ティーケーピー、婚礼事業のエスクリを子会社化し、傘下のノバレーゼと経営統合

貸会議室大手のティーケーピーは11月14日、保有するエスクリのA種種類株式に付与された「普通株式を対価とする取得請求権」の一部を行使した。これにより、エスクリ株の議決権比率は19.62%から53.76%へと上昇し、エスクリはティーケーピーの子会社となった。同時に、ティーケーピー傘下のノバレーゼは、2026年4月1日付でエスクリと合併する方針を決定。いずれも婚礼事業を展開し、東証スタンダードに上場する企業であることから、両社統合によって国内最大級のブライダルグループが誕生する見通しだ。

ティーケーピーは昨年12月、TOB(株式公開買い付け)を通じてノバレーゼを子会社化。エスクリとは2020年に約13%を出資する資本提携を結び、今年1月にはA種種類株式を取得、さらに6月には普通株式を追加取得して持ち分法適用関連会社としていた。

今回のノバレーゼとエスクリの合併は、両社の経営資源を統合し、事業シナジー(相乗効果)を最大化する狙いがある。加えて、ティーケーピーの主力である貸会議室事業との補完関係も期待されている。

貸会議室はビジネス利用が中心で平日が繁忙期となる一方、婚礼施設は土日が中心で稼働時期が逆転している。この特徴を生かし、ティーケーピーは貸会議室利用企業に対し婚礼施設を紹介したり、展示会やパーティーなどの企業イベントを婚礼会場へ送客したりすることで、平日の稼働向上を図る取り組みを進めている。