デンカ、カイノスをTOBで子会社化

大手化学メーカーのデンカは、ヘルスケア事業の成長戦略の一環として、臨床検査薬や医療機器の製造販売を手がけるカイノスを子会社化する。両社の診断薬事業を統合的に強化し、中長期的な競争力向上と成長につなげる狙い。

子会社化により、生化学検査試薬や免疫血清検査試薬におけるクロスセル拡大のほか、原材料の共同調達によるコスト削減、物流機能の合理化などの相乗効果を見込む。デンカは臨床検査薬やワクチンなどを手がけており、カイノスの事業基盤との補完関係を通じて、診断薬領域での事業基盤を一段と強化する。

買付主体は、デンカが設立した買収目的会社Flowers(東京都中央区)。買付価格は1株2285円で、公表前営業日の終値1304円に対して75.23%のプレミアムを付与した。買付予定数は345万4960株で、下限は199万株(所有割合44.73%)。TOBによる買付代金は約78億9400万円となる。買付期間は2026年2月9日から3月25日までの30営業日で、決済開始日は3月31日。公開買付代理人は東海東京証券。

カイノスは本TOBに賛同を表明し、株主に応募を推奨している。TOB成立後、同社は東証スタンダード市場から上場廃止となる。

一方、カイノス株式の21.13%を保有する旭化成ファーマ(東京都千代田区)はTOBには応募せず、TOB成立後に実施される自己株式取得に応じる。取得総額は約97億1300万円となる見通し。

カイノスは1975年にドムスヤトロンとして創業し、同年に現社名へ変更。1995年に株式を店頭登録し、2004年にジャスダック市場へ上場した。2022年4月の市場再編に伴い、東証スタンダード市場へ移行している。