住友電気工業、傘下の住友理工をTOBで完全子会社化

電線・自動車用ワイヤハーネス大手の住友電気工業株式会社(本社:大阪市北区)は、ゴム製品や樹脂製品を手がける子会社の住友理工株式会社(本社:名古屋市中村区)をTOB(株式公開買い付け)により完全子会社化する。
自動車産業におけるCASE(コネクティッド、自動化、シェアリング、電動化)といった構造変化を背景に、両社の技術・ノウハウを融合させ、研究開発力やグローバル事業基盤の強化、人的リソースの有効活用、リスクマネジメント体制の強化などの相乗効果を図る。

住友理工は本TOBに賛同し、株主に応募を推奨している。TOB成立後、同社は東証プライム市場および名証プレミア市場への上場を廃止する予定。

買付価格は1株あたり2600円で、公表前営業日の終値2156円に対して20.59%のプレミアムを付与。買付予定数は5128万9700株、下限は所有割合16.07%に相当する1668万1702株。買付代金は約1333億円を見込む。買付期間は2025年10月31日から12月15日までの30営業日で、決済開始日は12月22日。公開買付代理人はSMBC日興証券株式会社が務める。

住友理工は1929年に昭和興業として創業。1949年に名証へ上場し、1994年に東証2部、1996年に東証1部へ指定替え(2022年4月に東証プライム市場・名証プレミア市場に移行)。2014年に現社名へ商号変更した。