セントケア・ホールディングがMBO、株式非公開化へ

訪問介護・通所介護事業を展開する セントケア・ホールディング(HD) は、物価高や人手不足、将来的な介護報酬改定への不透明感など、事業環境が大きく変化する中で持続的な成長を確保するため、上場を維持したままでは難しいと判断。短期的な業績・株価動向に左右されない経営体制を構築するべく、MBO(経営陣による買収)による非公開化に踏み切る。

MBOの実行主体となるのは、創業家の資産管理会社・村上企画が設立した Color(東京都中央区)。同社がTOB(株式公開買付)を実施し、セントケアHD株式の非公開化を目指す。

■ TOBの条件

  • 買付価格:1株1220円(公表前営業日終値824円に対し48.06%のプレミアム)

  • 買付代金:約158億円

  • 買付予定数:1294万5951株

  • 下限:456万7800株(所有割合18.34%)

  • 買付期間:2025年11月10日〜12月22日の30営業日

  • 決済開始日:12月29日

  • 公開買付代理人:SBI証券

セントケアHDはTOBに賛同し、株主に応募を推奨。なお、村上企画と村上美晴会長が保有する約48%の株式は応募しない。

TOB成立後、買付者のColorがセントケアHDを吸収合併し、最終的には村上企画と村上美晴氏がColorを共同保有する体制に移行する。

■ 会社の沿革

セントケアHDは1983年に日本福祉サービスとして創業。2003年に店頭登録、2007年に持株会社化して現社名に変更。2016年に東証1部に市場変更し、現在は東証プライム市場に上場している。