日精樹脂工業とTOYOイノベックス<6210>、2026年4月に経営統合へ

射出成形機メーカーの日精樹脂工業とTOYOイノベックス(旧東洋機械金属)は、2026年4月1日付で経営統合することで合意した。アジア系企業の台頭によるグローバル競争の激化や、EV(電気自動車)・PHV(プラグインハイブリッド車)の普及など、事業環境の大きな変化を踏まえ、単独では実現困難な取り組みを可能にし、持続的成長を目指す。

日精樹脂(長野県坂城町)とTOYOイノベックス(兵庫県明石市)を傘下に置く共同持株会社「GMSグループ」は東京都内に設立され、東証プライム市場への上場を予定する。

日精樹脂は射出成形機の専業メーカーである一方、TOYOイノベックスは射出成形機に加え、ダイカストマシン(鋳造機械)も手がける。両社の射出成形機はサイズ(型締めトン数)などで補完関係にあり、相乗効果が期待される。海外売上高比率は両社とも約7割に達している。

2025年3月期の業績は、日精樹脂が売上高474億円、営業利益4億4200万円、TOYOイノベックスが売上高270億円、営業損失5億2100万円だった。

GMSグループは株式移転により設立される。株式移転比率は、日精樹脂工業1株に対して共同持株会社株式2株、TOYOイノベックス1株に対して同1.51株を割り当てる。

役員体制は、会長・CEO(最高経営責任者)に日精樹脂の依田穂積社長、社長・COO(最高執行責任者)にTOYOイノベックスの田畑禎章社長が就任する予定。