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三菱商事、三菱食品をTOBで上場廃止へ

三菱商事は、連結子会社である三菱食品の完全子会社化を目的に、株式公開買付け(TOB)を実施する。食品卸事業の収益強化、物流ネットワークの拡充、人材育成を通じたグループ全体の企業価値向上を図る。

買付価格は1株あたり6,340円で、公表前営業日の終値5,350円に対し18.5%のプレミアムを設定。買付予定数は2,171万8,995株で、現在の保有比率50.11%を100%まで引き上げることを目指す。買付下限は710万株で、これを下回った場合はTOBを実施しない。

買付期間は2025年5月9日から6月19日までの30営業日で、決済開始日は6月26日。買付総額は約1,370億円で、野村證券が公開買付代理人を務める。

三菱食品は、国内外において加工食品や酒類、低温食品、菓子などの卸売事業を展開しており、三菱商事はこの完全子会社化により、食品流通領域での一層の競争力強化を狙う。TOB成立後は三菱食品の東証スタンダード市場での上場は廃止となる見通し。