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米電子部品大手のBourns、東京コスモス電機をTOBで子会社化へ

米電子部品大手のBourns, Inc.(本社:カリフォルニア州)は、特別目的会社(SPC)であるBourns Japan Holdings LLC(設立地:デラウェア州)を通じて、可変抵抗器や車載電装部品を手がける東京コスモス電機を完全子会社化する方針を発表した。今回の買収により、事業ポートフォリオの拡充とともに、センサーや電気自動車(EV)向けバッテリー関連製品の共同開発を推進する。

両社は、生産拠点の補完関係や研究開発部門の連携によって、技術面・事業面でのシナジー創出にも期待を寄せている。

東京コスモス電機は、Bournsグループのグローバルネットワークと技術力を活用することで、事業規模の拡大や技術革新の加速が見込めると判断し、今回のTOB(株式公開買付け)に賛同の意を表明。株主に対して応募を推奨している。TOB成立後は、同社株式は東京証券取引所スタンダード市場からの上場廃止が予定されている。

TOBの買付価格は1株あたり8,075円で、発表前営業日(終値6,540円)に対して23.47%のプレミアムを設定。買付予定数は135万1,672株で、買付下限は89万4,500株(所有割合66.18%)。応募数が下限に満たない場合、買付けは実施されない。

買付開始予定日は2025年6月30日、買付期間は30営業日を予定しており、公開買付代理人はSMBC日興証券が務める。買付代金総額は約109億円に上る見込み。