パリミキホールディングスがMBO、株式非公開化へ

パリミキホールディングス株式会社は、主要顧客層である高齢者の減少や近視人口の増加といった市場構造の変化、さらには材料費・物流費の上昇を踏まえ、持続的な成長に向けた経営体制の再構築を進める。これに伴い、現会長・多根幹雄氏の資産管理会社である株式会社ルネット(東京都港区)がMBO(経営陣による買収)の一環としてTOB(株式公開買い付け)を実施し、同社株式を非公開化する。

同社は、短期的な業績や株価動向に左右されずに、店舗の統廃合、新業態店の開発、海外事業の拡大などを進める体制を整える方針。パリミキホールディングスはTOBに賛同を表明し、株主に応募を推奨している。

買付価格は1株あたり581円で、公表前営業日の終値368円に対し57.88%のプレミアムを付与。買付代金は約159億円。買付予定数は2,739万3,827株で、下限は798万2,900株(所有割合13.71%)。買付期間は2025年11月13日から12月25日までの30営業日で、決済開始日は2026年1月6日。公開買付代理人はSMBC日興証券が務める。

ルネットはTOB成立後、創業家から株式の貸し付けを受けてスクイーズアウトを実施し、全株式を取得。その後、株式交換を通じて、ルネットがパリミキホールディングスの全株式を保有し、創業家がルネット株式を保有する形で最終的な資本構成を整える。

パリミキホールディングスは1950年に三城時計店として設立。1988年に三城へ商号変更後、2009年に持株会社制へ移行し三城ホールディングスに改称。2022年に現社名へ変更した。1996年に東証2部上場、1998年に東証1部へ指定替えし、現在は東証スタンダード市場に上場している。