ワールド、カジュアル衣料品販売のライトオンを子会社化

アパレル大手ワールドは、持ち分法適用関連会社であるカジュアル衣料品販売のライトオンを株式交換により完全子会社化し、経営再建の迅速化を図る。ワールドはライトオンについて、2025年1月から日本政策投資銀行と折半出資するW&Dインベストメントデザイン(W&DiD、東京都港区)の子会社として再建を進めてきた。しかし、ライトオンは2025年8月期まで7期連続で最終赤字となり、構造改革の実行にはワールド単独での資本体制が必要と判断。完全子会社化を通じて改革を加速し、早期の黒字化を目指す。

ライトオンの現親会社であるW&DiDは、2026年1月下旬をめどに政投銀が保有する全株式の自己株取得を実施する。その後、ワールドは3月1日付でライトオンの既存株主との間で株式交換を行い、ライトオンは東証スタンダード市場から上場廃止となる。

ライトオンの2025年8月期業績は、売上高281億円(前年同期比27.5%減)、営業赤字4億5400万円、最終赤字4億4900万円。期末の店舗数は前年から110店減の230店となった。構造改革として不採算店舗の閉鎖や人員適正化を進めた結果、最終赤字は前期の121億円から大幅に縮小したものの、黒字復帰には至らなかった。

ライトオンはコロナ禍の影響に加え、ネット販売の急拡大に伴う消費行動の変化により業績が急速に低迷。コロナ前には売上高700億円超を誇っていたが、外部環境の変化に対応しきれず、厳しい状況が続いている。